歌舞伎舞台茅葺き風景-②
萱屋根の葺き替えは、古い萱を除けることからはじまります。
この作業は、足場が悪く、萱が滑りやすいので、一つ間違うと落っこちてしまうために慎重に行われます。
萱屋根のてっぺんに付けられている「ガンブリ」と呼ばれる大きな瓦、今回はヒビとか割れがないので、そのまま使います。
ほぼ、古い萱を剥離しました。作業員の皆さんは、すべて地元自治会の人たちです。農業、農協、役場の職員、大工さんなど、棟梁は、タクシ-の運転手をしていた人です。屋号が「屋根屋」で、お父さんも茅葺き職人でした。でも、棟梁も80歳を過ぎています・・・
自分たちが萱を植え、それを刈り取って屋根を葺く、日本の職人の技が、伝統が、また一つ消えようとしています。