庭の蘇鉄は香川県指定文化財・邸宅は町指定文化財の片山邸ー①
瀬戸内海の東部、小豆島の西3.7kmの海上にある。 中央部にそびえる壇山が最高点で海岸沿いと丘陵地に6集落がつくられている。特産のやわらかい豊島石を使った石材加工業が盛んで、また農・水産物の供給地としても重要な地位を占めている。わが国福祉界の草分け的存在である賀川豊彦が力を入れた福祉施設として乳児院、特別養護老人ホーム、精神薄弱者更生施設があり、「福祉の島」と呼ばれるゆえんとなっている。古来から稲作が栄んで豊かなことから豊島と名づけられた。昭和50年代後半から不法投棄された全国最大級の産業廃棄物問題が全国的な注目を集めていたが、平成12年に県と住民の間の公害調停が最終合意に達し、これをバネに新しい島づくりが動き出している。
片山邸のある豊島甲生地区は高松と備讃瀬戸の海を隔てており、風光明媚な海岸の集落です。
台形の形をしたのが源平の古戦場で名高い屋島です。
県指定天然記念物の巨大な蘇鉄が白塀からはみ出している。
御影石を亀甲に彫った江戸時代の石垣、手彫りでこれだけの石垣は、もはや作ることはできない。
片山邸
江戸時代後期に建てられた片山邸は、欅(けやき)、檜(ひのき)、栂(つが)などの良材による豪壮な母屋を中心に、乾(北西)に入念な造作による茶室、土蔵、離れなどを立て回し、卯(東)には納屋、巽(南東)には入母屋造りの長屋門を配置するという家相普請にのっとった地方富豪の代表的な建物である。また、大型石を配した枯山水の庭には、県下有数の巨樹として名高い「香川県指定天然記念物」の「蘇鉄」が雄大な枝幹を広げ、幕末から明治にかけて西日本屈指の材木商であった片山家の隆盛を今に伝えている。
次回は、西日本屈指の材木商であった片山家の庭と邸内を紹介します。乞うご期待!!