『ザ・ケルンコンサ-ト』 キース・ジャレット

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 『ザ・ケルンコンサ-ト』 キース・ジャレット
 
 忘れ得ぬ一冊ならぬ、忘れ得ぬ一枚のレコードである。
 大学時代のテストパイロットは、ステレオに凝っていた。アルバイトをしては、そのお金を、アンプに、プレイヤーに、果てはスピーカーを自作して楽しんでいた。
 現在は、昭和56年に購入したプリアンプがラックスのCL35マークⅢ、メインアンプがモデルA3500という30年選手、スピーカーがBOSEでCDを聞いて楽しんでいる。部屋の関係でデンオンのプレイヤーを置けないからである。その関係で、レコードをCDに買え換えている。
 大学3年の秋、新宿のディスクユニオンで、この 『ザ・ケルンコンサ-ト』を聴き、たちまち虜になった。
 名器スタインウエイをインプロビゼイション(即興)で思う存分奏でる。音楽に造詣が深い恩師内田義彦先生に、「あのホロビッツが、我が地位を脅かす者は彼(キース・ジャレット)なりと言わしめた天才ピアニストです」と、気負いこんで言ったのを、今も懐かしく思い出す。
 30年以上の作品であるが、今聴いてもその魅力はいささかも色あせてはいない。