日本丸のネズミ返し

日本丸のネズミ返し
 
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  船首と船尾を繋留しているロープに飾りの付いた団扇のようなものに気がついた。もしかして、これが(ネズミ返し・・・)と思っていると船員さんが通りかかったので、「これはネズミ返しですか」とたずねると、やはそうであった。
 ネズミは、繋留されたロープを伝わって船に侵入するため、この「ネズミ返し」で防ぐのである。旧日本海軍では、艦内のネズミを水兵が一匹捕まえると半舷上陸といって半日の休みが与えられたほどである。
 小説家の阿川弘之さんの『軍艦長門の生涯』に、軍艦、貨物船を問わず船がいかにネズミの被害に泣かされてきたのかを書いている。
 
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 「ネズミ返し」の下で、作業員が柄にモップを付けたもので船体を拭いていた。船員さんに聞くと、入港や出港の際、タグボートで押されると汚れてしまうのでその都度拭き取っているとのことであった。
 
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 春のうららかな陽光を浴びた日本丸は、優美で気品があった。が、このような客船を日本政府はチャーターして震災地の沖合に浮かべ、地震津波の震災者の方々の避難所にする。一隻で500人、10隻ならば5000人の被災者の人を収容できるのに、という思いが浮かび上がってきました・・・