『師と仰いで40年 田中岑先生小品展ー②』

『師と仰いで40年 田中岑先生小品展ー②』
 
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 今日16日からテストパイロットが『師と仰いで40年 田中岑先生小品展』を行っている土庄中央図書館です。愛称ホントピアといいます。
 玄関に手製の立て看板を立てさせてもらっています。
 
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ギネスブック認定「世界一狭い海峡土淵海峡」のすぐ近くです。
 
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お金のないテストパイロットは垂れ幕印刷で看板を作りました。
 
 ご案内
 わたしが師と仰ぐ田中岑(たなか・たかし)先生は、大正十年四月四日、香川県三豊郡和田村(現・観音寺市豊浜町)生まれ。旧制香川県立三豊中学校(現・観音寺第一高校)卒業後、昭和十四年四月東京美術学校(現・東京藝術大学)油絵科入学。翌五月、海老原喜之助に誘われ日本大学藝術学科に転入。同年「自画像」で独立展に初入選。二十五年第二十七回春陽会展に「光」、「厨房」を出品し第一回研究賞受賞。二十八年春陽会会員。三十一年「ナルシス」でシェル美術賞二等入賞。この間、自由美術協会展、読売、日本のアンデパンダン展やJAN展などに出品し自らの進む方向を模索、自然を光、音楽、運動空間の感覚的実在としてとらえた心象的な風景表現が認められ、三十二年に具象絵画の登竜門である安井賞に「海辺」を出品し第一回安井賞を受賞、一躍具象作家としての名声を得ました。また田中先生は、東京都日比谷図書館の壁画、神奈川県立近代美術館の壁画、母校香川県立観音寺第一高等学校七十周年記念壁画制作。その後、神戸市民ホールの外壁画色彩監修のほか、帝国ホテル原画制作、香川県立図書館ホール壁画制作などを手がけております。
 田中岑先生は、「瀬戸内三題」という名の三枚連作のリトグラフを限定150部制作しております。今回、その内の一枚、田中先生から頂いた『朝の塩飽』という作品を出品しております。
 
「彼は色に対して、素朴に健康なロマンティスト、詩人である。私もまた、そんな田中岑君に魅せられ、爽快さを覚える。彼の生まれ育った、そして絶えず心の底に愛着をもつ故郷の自然や光が純化されているからだろう、と思う(美術評論家・嘉門安雄)」
 
 洲之内徹さんは、『画廊から1982年4月』の中で「岑さんで驚くことが1つある。(中略)風景を描けばいつも瀬戸内海に面した土地、その空気と光を描く。自分の生まれた土地に対して、岑さんは限りもなく優しい」と書いている。
 これに答える形で田中先生は、「洲之内さんと四国の話をするのが、僕にはいちばん楽しかった。宇野から高松、松山へと汽車は煙をはいて走る。シュシュポッポシュ、、、トンネルをぬけると伊予、松山はまだその先だ」(『洲之内徹の風景 1996年刊』)
 
 田中岑先生の淡いが明快な色彩と単純化されたフォルムの絵は、皆様の心を和ませてくれると思います。ぜひ土庄町立中央図書館にお立ち寄り下さいますよう、ご案内申し上げます。
 
 平成二十四年五月
                     
       出品作品

   『静物』     油絵4号  1980年12月   
   『水仙と百合』 油絵4号  1985年4月3日 
   『沼』       油絵8号  1960年 田中岑歓送展出品作
   『静物』     油絵6号  1960年 
   『浜辺の詩』  油絵10号 1973年  朝陽展出品作
   『新緑』     油絵10号 1973年 
   『朝の塩飽』  リトグラフ 1987年12月  
   『子ども』    スケッチ  1989年9月   
 
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田中岑先生の手持ちの小品8点をかけています。
 
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 このスペースは個人で使うには手頃な広さで、誰でもが利用できますので写真展とか書道展などに使われて人気があります。6月10日までやっていますので、小豆島の皆さん、見に来て下さい。