「人間到処有青山」・人間(にんげんか、じんかんか?)

 テレビで、アナウンサ-が、幕末の詩僧月性の有名な漢詩を説明していた。
 
  男子立志出郷関       男児志を立てて郷関を出ず
  学若無成死不還       学若し成る無くんば復還らず
  埋骨豈期墳墓地       骨を埋むること何ぞ墳墓の地を期せん、
 人間到処有青山         人間到る処青山有り。
   
 
 無学なテストパイロットでも、この有名な漢詩は知っていたが、アナウンサ-は最後の「人間」を、(にんげん)とよんでいた。
 「人間」を、(にんげん)、至るところに青山有りか・・・なんか違うなと思っていたら、30数年前に恩賜内田義彦先生より、「にんげん」と「じんかん」の違いを教えてもらっていたことを思い出した。
 内田先生によると、人間を「にんげん」と読むか、「じんかん」と読むかとでは、大きく意味が変わってくるというものであった。