尖閣列島問題に、魯迅曰く「俗に大人しいは、一名能なし」

 魯迅は、1926年『莽原』第1号の「フェアプレイはまだ早い」において、「俗に大人しいは、一名能なし」ーーそれは人に悪事をそそのかす言葉ではなく、たくさんの苦い経験をなめたはてにでてきた警句であるーー人は、ありとあらゆる悪事をはたらくが、その原因は何かといえば、まさに実直な人が「水に落ちた犬を打たなかった」ことに一部はもとづくのだ。それゆえ、いささか苛酷な言い方をすれば、自分で墓穴を掘っただけのこと。天を怨み、人をとがめるのは、まったく見当ちがいである、と述べている。
 
 わたしは、自分が一番かわいく、自分が正しいと思い生きている。国も同じである。どこの国が、自分のしてきたことが間違っていたと認めるのか・・・中国やロシアの動向にたいして、内閣総理大臣が「まだ何も決まっていない」 とか、幹事長が「否定も肯定もしない」 とか寝言のような言葉を発している。
 管さん、仙石さん、これでは墓穴を掘るだけである、と思っているのは、わたしだけであろうか・・・