第4話・エキストラ

テストパイロットの毒言独語

                 第4話・エキストラ

 小豆島は映画のロケのラッシュ、二月に松竹映画が小豆島土庄町の肥土山の歌舞伎舞台で、今が旬のイケメン俳優主演のロケが、四月には小豆島町でまた別の映画会社のロケが行われた。
 なんでも経験と、好奇心の強いテストパイロットは、映画ロケにエキストラとして参加した。

イメージ 1
村人役のテストパイロット、気分は醤油屋のおっさんです(笑い)

 エキストラとしてロケに参加したテストパイロットが感じたことは、まあカット、カットの多いこと。また、時間的、空間的な飛躍がごく普通に行われているということです。
同じ場面を、5回、10回と監督がオッケーを出すまで繰り返します。役者さんは同じ台詞に所作、なんとも気の長いことであった。
 また、日差しが気に入らないということで撮影は待機、自治会放送が流れてきたと撮影は中断などなど、助監督が、「エキストラの皆さん、待つのが役者の仕事ですよ」となだめてくれた。また、野外ロケの場合、小豆島の景色のいいところ、見どころばかりを使う。それも一番いい日時にである。役者の台詞と所作の一番いいところ、ロケーションの一番いい時合いを使って映画は作られるのである。昔、壺井栄さん原作の『二十四の瞳』を観て、エンジェルロードが出てきて、次の場面はいきなり寒霞渓、おかしいなぁーと思っていたことが氷解した。
 そういえば、20年ほど前に、『釣りバカ日誌』という映画のロケが小豆島で行われたことがあった。ロケ現場となった神社の神主がテストパイロットに、「ロケの当日、まだ暗いうちから神社を歩き回る人がいた。ときどき立ち止まっては落ち葉やゴミを拾っていた。「なにをしているのですか」と声をかけると、なんとテレビで観たことのある監督の山田洋次さんであった。「神主さん、驚かせてすいません。みんなが来る前に現場を確認しておこうと思って」ということであった。やっぱり監督とよばれる人は、心がけが違うなぁー」と感嘆していたのを思い出した。
 それにしても、高松や岡山からエキストラとして多くの人が小豆島に来ているとは、世の中物好きな人もいるものだなぁー、と思った物好きなテストパイロットです(笑い)
 年末の映画の封切りが楽しみです。
    
              ブログ村ランキングに参加しています。
クリックしていただくと他の小豆島のブログ・情報がご覧になれます。
どうか皆さん、ポチッとクリックをお願い致します!!