芸術・文化は金儲け・・・

 
芸術・文化は金儲け・・・
 
 思わぬ入院をして帰宅すると、新聞に『香川県は29日、2010年度香川県文化功労者に北岡、北川両氏に、芸術選奨は2氏1団体に決定』という見出しがあった。
 香川県文化功労者か・・・北岡省三氏は、讃岐漆芸の「彫漆」の精力的な制作や後進の育成に努めた。
北川フラム氏は、瀬戸内国際芸術際の総合ディレクタ-として県文化芸術の振興に寄与したことが評価されたとあった。
 文化芸術選奨は、七宝作家の小川佳都代さん、声楽家の若井健司さん 中條文化振興財団で、東京都在住の北川フラム氏をのぞけばすべて香川県在住の人である。
 香川県文化功労者は、芸術や伝統文化、学術研究などの分野で郷土の発展に優れた個人をたたえるる制度で、1956年度に始まり、これまでに計93人が受賞とある。
 受賞の理由として、北岡氏は彫漆の分野で創作活動に励み、日本伝統漆芸展や日本伝統工芸展などで活躍。県漆芸研究所で後進の指導育成に努めたとあり、この人は、もらって当然と思うが、テストパイロットが納得いかないのが、北川フラム氏の受賞である。
 北川氏は、国内外の美術展や企画展、芸術際などを多数プロデュ-ス。総合ディレクタ-として瀬戸内国際芸術際の指揮を執り、成功に導いたのが受賞の理由と書かれていた。
 新聞やテレビでは連日、目標30万人の瀬戸内国際芸術際が90万人を突破し、100万人にせまっている。大成功であると報道している。テストパイロットは、それはそれで何百億かの経済的効果があり、また小豆島をはじめとした備讃瀬戸の島々の魅力にふれあってもらうという観点からすれば、大賛成である。が、7月にはじまり、この10月31日をもって瀬戸内国際芸術際も終わる。次は、3年後の予定とか。
評価は長いスパンで考えないといけないのでは・・・
 北川フラム氏は、文化功労者ではなく、香川県の観光功労者としてたたえられるべき人である。
 県の文化功労者は、香川県伝統芸能を継承している人や、こつこつと日の当たらない地域の学術研究をしている人にあたえられるべきであるとテストパイロットは思う。
 文化、芸術は、金儲けと対極に位置するものではないのか。