海鼠喰ひ海鼠のやうな人ならし(正岡子規)
海鼠喰ひ海鼠のやうな人ならし(正岡子規)
酒の肴がナマコなら、お酒はやっぱり白鶴の大吟醸(笑い)
ナマコを食するために一昨年に植えた橙(ダイダイ)の木です。
ナマコには、酢ではなくダイダイです。
幼い頃、父親は採ってきたナマコを薄く切り、ダイダイと大根おろしをかけて食べていました。私も丼鉢のナマコを椀にとって食べましたが、父親は酒を嗜まない甘党、ナマコ酢に砂糖を入れているので、ナマコというものは甘い物だと思っていました。
ある日のこと、台所でナマコを切っていた父親が黄色い内臓を私に見せ、「これはコノワタというんや、酒呑みはこれを肴に酒を呑むんや」と言いましたが、酒を呑まない父親は捨てていました。
テストパイロットは、父親と同じようにもっぱら甘党で、30歳ごろまでお酒を呑みませんでした。ビールなんか、なんでこんな苦いものを呑むのだろうと思っていました(苦笑)
しかし、辛い浮き世の風に吹かれているうちに、いつしかお酒を呑むようになり今日に至っています。
ナマコを食べると、酒、タバコを嗜まない、甘い物大好きの父親を思い出します・・・