小豆島の老舗中華そば屋さんの物語です(笑み)

小豆島の老舗中華そば屋さんの物語です(笑み)

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小豆島で60年間続く宝来軒の中華そば(ダブル・麺2玉)570円

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 リニューアル以前は、シングル(麺1玉)、半ダブル(麺1・5玉)、ダブル(麺2玉)、トリプル(麺3玉)という呼称でした。

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創業昭和30年頃、三代目の宝来軒です。

        宝来軒物語・「ダブル一つに碗一つ」
 小豆島でもっとも古いラーメン屋さんといえは、土庄町の宝来軒さん。64歳の私がここのラーメンを食べたのが中学一年生だったと思う。宝来軒の創業は昭和30年代といわれているので、なんと60年以上の歴史を有する老舗ラーメン屋である。最初のお店は土庄高校の近く、それから本町に移転して、おばあさんと娘さんが作っていて娘婿の森田さんが出前の係り、次に出前をしていた森田さんが店舗を北山に移転して営業、その後急逝されて、親戚の若者が店を継いで宝来軒の味を守っていたか、この若者も体を悪くして長らく店が閉められていた。弟や息子が帰省すると必ず宝来軒のラーメンを食べに行っていたので、残念な気持ちが続いていた。
 この間、フェイスブックで宝来軒の暖簾をかけているラーメン屋が、双子通りで開店していると知った。すぐにでも行きたかったが、小豆島の人の常、新しいお店が出来ると、どっとつめかけて行列を作る。そこで開店数日後の水曜日の朝の8時に行った。まずは、なんにも注文をつけないで、スタンダードなダブル(二玉)、今は中570円を注文しました。
 私にとって宝来軒で思い出すのは、「ダブル一つに碗一つ」です。高校時代に剣道部にいた私は部活が終わると腹が減って減って家までもたないときは、友人と宝来軒の暖簾をくぐりました。宝来軒のラーメンをいつも食べられるほど潤沢に小遣いをもらっていたわけでもなかったのですが、二人で小遣いを出し合えば、一杯のダブルのラーメン(2玉)が食べられることから、いつしか「ダブル一つに碗一つ」と注文するようになりました。宝来軒のおばあさんは、スープに右手親指の先をどっぷりとつけて握ったダブルのラーメンとカラの丼を脂でギトギトのテーブルに置いてくれました。お金を多くだす方が、「お前はシナチクや、わしは焼き豚」と言いながら空の丼にスープと麺を移します。つまり、一杯のダブルのラーメンを二杯にして食べていたのです。役場に就職してからも近くにあるということと出前をしてくれるということもあり宝来軒のラーメンはよく食べていました。「麺は固め、こつてり辛め」という私の注文を何も言わないでその通り作ってくれていました。4枚目の写真の脂ギトギトコッテリのラーメンは、かつて森田さんが、「そんなにこってりが好きなら、これ食べてみい」と鳥の脂をいっぱいに入れて出してくれたものです。さすがに完食は出来ませんでした(笑い)
 子どもが小学校に上がったころですから、もう20年近く前のことになりますが、子どもをつれて宝来軒に言ったとき、シングル(一玉)でも子どもには多い・・・つい、「ダブル一つに碗一つ」と注文してしまいました。森田さんは破顔一笑、「覚えとったんか」と言われました。ダブルのラーメンと空の丼がテーブルに置かれたとき、隣にでラーメンをすすっていたお客さんがビックリしていたのを今も懐かしく思い出します。
 双子通りで新装開店した宝来軒は、森田さん亡き後を継いて営業していた兄ちゃんでした。ラーメンを食べ終わり厨房をのぞいた私は、「兄ちゃん、元気になったんかい」と声をかけて少し話しました。がんばって小豆島のソフルフード宝来軒のラーメンを継承して欲しいと思っています。

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